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日刊オレラ

極上のひまつぶせるマガジン!

【生田斗真 主演】シンブンシの目が凄い! 「予告犯」(2015) 感想 【映画】



ぷらすです。こんばんは。
友人に誘われて公開中の映画「予告犯」を観てきましたよ。
映画館で邦画を観るのはホント久しぶりでしたよー!

http://image.eiga.k-img.com/images/movie/80765/gallery/main_large.jpg?1432537110

画像リンク出典:http://eiga.com/

 

 



概要

本作は筒井哲也さんが『ジャンプ改』にて2011年から2013年まで連載された同名マンガの実写映画化作品です。

ネットで調べたら6月7日からは東山紀之さん主演で、オリジナルストーリーのドラマも放送されているんですね。知りませんでした。
監督は「白雪姫殺人事件」の中村義洋さん、主役の奥田 宏明 (ゲイツ)役は、生田斗真さんです。


あらすじ

物語は新聞紙の覆面を被った謎の男「シンブンシ」の犯罪予告シーンからスタート。
シンブンシは、これまでにSNSでの発言で炎上していた2人の男への制裁を人気動画配信サイト「YOURTUBE」(ニコ動みたいな感じ)で予告。その後実際に制裁を加えているところを証拠動画として生配信していた。

3件目の食品加工会社への放火の予告をしている動画を、警視庁のネット犯罪の対策部署として設立されたサイバー犯罪対策課が発見。実際にその工場が火事になったこと、そのニュース映像に新聞紙の覆面を被った男が写り込んでいたことから捜査に乗り出す。

操作を続けるうち、サイバー犯罪対策課の班長 吉野絵里香(戸田恵梨香)は「シンブンシ」が複数犯であること。
そして、彼らが予告犯罪を犯す動機に迫っていく。

 

感想

内容はネット配信で予告する犯罪者を扱った、いわゆる「ケイパー(犯罪映画)もの」で、この手の作品はネットが普及してからは映画でも小説でもマンガでもよく見かけるようになって「またか」感もあるし、正直 最初はあまり期待していませんでした。

で、結論から先に言うと、本作は「惜しい映画」だったと思います。

映画開始冒頭、生田斗真演じるゲイツが「シンブンシ」としてネットカフェから犯罪予告をするシーン。覆面に開けた穴から覗く目の鋭さに、一気に期待が高まります。

 

本作に登場する役者陣はかなり良かったです。

主演の生田斗真さん、仲間の「カンサイ」の鈴木亮平さん、「メタボ」の 荒川良々さん、「ノビタ」の濱田岳さんと実力者揃い。

そして、若干26歳にして警視庁サイバー犯罪対策課の班長という才女「吉野絵里香」役の戸田恵梨香さんも良かったです。

 

僕は戸田さんは「SPEC」のイメージしかないんですが、あの気の強そうな声や表情や目が、本作の「男社会の中で負けまいと踏ん張る女性管理職」という役どころにも合っていたように思います。(少々エキセントリックな言動が気になる部分もありましたけども)

 

あと、「シンブンシ」の犯行の動機にもなったフィリピン人の青年ヒョロ ( ネルソン・カトー・リカルテ) 役の福山康平さんは、言われなければ本当に東南アジアの人だと思うくらいのハマりっぷりでした。(僕は事前に、ラッパーの宇多丸さんのラジオで聴いてたので知ってましたが、それでも驚きました)

役者陣でいうと、ゲイツに嫌がらせをする派遣先の社長役の遠藤賢一さん。
「半沢直樹」で気弱な銀行員を演じた彼ですが、本作での「嫌な社長」演技は見事でした。
目の前にいたら本当に殴ってしまいそうなくらい「嫌な社長」でしたねーw

 

映像や、ストーリーも良かったところが沢山あって、例えば、ゲイツと吉野のチェイスシーン。
偽シンブンシが捕まる場面を見ていたゲイツを偶然発見した吉野が追いかけるんですが、とにかくしつこいw
吉野を引き離したゲイツが『もう大丈夫だろう』と安心してると、向こうから吉野が追いかけてくるのが見えて、うんざりしながら逃げるんですが、そのしつこさ自体が吉野絵里香という刑事の「境遇」を語るエピソードになっていたし、用水路の水路トンネル に逃げ込んだゲイツとのやり取りでは、その上の道路を人や車が普通に行き交っていて、その構図自体がストーリーのテーマを象徴するような素晴らしいシーンでした。(あと、無理してカーチェイスとかにしなかったのもリアリティーがあって良かった。)

 

こんなふうに素晴らしい部分が多々あっただけに、後半の失速っぷりは本当に残念でした。

中盤までの疾走感がウソのように、もたつき始めるんですよね。
本作は、時系列を入れ替えて次第に物語の全容が明らかになっていく作りなんですが、前半あれほど映像や構図で観せていたのに、後半は急激に説明台詞が多くなり始めます。
登場する人たちが心情を全部吐露し始めるという、(宇多丸さんの言葉を借りれば)多くの邦画が侵されてしまう「病理」が発症し、さらにそれまでケイパーものとしてのスリリングな攻防が、急に「いい話風まとめよう」にシフトし始めるという「病気」まで併発します。
もちろん、物語の幕を下ろすには仕方がない部分もあるとは思いますが……。

 

別に「いい話」や「お涙頂戴」のストーリーが嫌いなわけではないんですが、少なくとも本作には合わないように思ったし、わざわざ前半中盤の流れを変えてまでしなくてもなーと。

それでもまだ、納得出来るならいいんですけど、どうにも納得しづらいんですよね。
特にラストの方とか、「えー……」な展開に。

しかも最後の最後で、取ってつけたような謎解き追加する有様。
明らかに説明過多なんですよねー。
僕は原作を読んでいないので分かりませんが、もしかしたら原作通りなのかもしれないし、原作を読んでいたらまた本作へのイメージも違うのかもですが。

 

ともあれ、中盤までは十分に面白かったし、小道具やヒョロの今更感漂うベタすぎる設定も、リアリティーを持って観られるように使われてて関心しました。
少なくとも「ダメな映画」ではなく、もっとここをこうしてくれればという、
「惜しい映画」だったと思います。

 

役者陣の演技だけでも一見の価値はあると思いますので、興味のある方は是非!

 

 

 

 この記事を書いたオタク

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