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日刊オレラ

極上のひまつぶせるマガジン!

【映画・コメディー】笑いと勇気と涙、全部が詰まった『ボリウッド』映画の傑作! 「きっと、うまくいく」(2013) 感想



ぷらすです。
今回ご紹介するのは2013年日本公開されたインドのコメディー映画、「きっと、うまくいく」です。
あのスティーブン・スピルバーグに「3回も観たほど大好きだ」 ブラッド・ピットに「心震えた」と言わしめた『ボリウッド映画』の大傑作ですよー!

 

http://image.eiga.k-img.com/images/movie/77899/poster2.jpg?1402392270

出典元: http://eiga.com/

 

概要

2009年の公開当時、インド映画歴代興行収入1位を記録した大ヒット映画。
インドの工科大学寮に住む学生の青春を描いたコメディ映画だが、成長著しいインドが抱える教育問題をテーマにしていて、若者の自殺率の高さにも触れている。
2010年インドアカデミー賞では作品賞をはじめ史上最多16部門を受賞、第37回日本アカデミー賞でも優秀外国作品賞を受賞した。
監督はラージクマール・ヒラーニ、主演はアーミル・カーン。

 

あらすじ

インド随一の工科大学ICEにそれぞれに家庭の期待を受けて入学してきたファルハーン(R・マダヴァン)とラージュー(シャルマン・ジョーシー)は、変人の同級生ランチョー(アーミル・カーン)と出会い親友になる。
講師やヴィール学長(ボーマン・イラーニー)の思い通りにならないランチョーは、いつも目の敵にされているが、本人はどこ吹く風。
やがて自由奔放なランチョーの言動に、競争至上主義の周囲も少しづつ変わっていく。

 

感想

物語は彼らが大学を卒業した10年後、旅行のために飛行機に乗っているファルハーンへの一本の電話から物語はスタートします。

電話をしてきたのは、学校一の嫌われ者だったチャトゥル(オーミー・ヴェイドヤー)
旅行のため飛行機に乗り込んでいたファルハーンは電話を切ろうとしますが、卒業と同時に消息を経った親友ランチョーも来ると聞き、仮病を使って既に飛び始めた飛行機を空港に引き返させてます。
そして道すがら、もうひとりの親友ラージューを拾って大学にいくファルハーン。

結局それはチャトゥルの嘘なんですが、彼がランチョーの居場所を知っているということで、三人はランチョーの居場所に向かい、そこからファルハーンの回想という形で、大学時代と現在のストーリーを交互に展開されながら、ランチョーの知られざる過去が明らかにしていくという、ほんのりミステリー要素も入っている作品です。

本作は、大学卒業までの4年間、ずっと首席だった天才的頭脳の持ち主でありながらも、学歴至上主義のインド社会に疑問を持ち、学校(というか学長)の方針に従わず数々の問題を起こす変わり者の主人公が、しかしその言動で次第に周囲の意識を変えていくという、ある意味で手垢のついたベタなストーリーだし、ランチョーが学長や講師に提示するインドの若者の自殺問題への言及や、「大学は就職のためにあるのではなく学問を学ぶためにある」という彼の主張をセリフで言わせちゃう語り口は、映画として上手いやり方ではないんでしょうが、あまりに捻りがなさすぎて、逆に引き込まれてしまうんですよね。

そこにこれまた、今時だれもやらないようなベタベタの下らないギャグがふんだんに盛り込まれ、インド映画の特徴である歌とダンスシーンがぶち込まれと、とにかく内容盛りだくさん。

今やハリウッドや日本映画にはない、『ボリウッド映画』*1の勢いと熱量に圧倒されます。

 個人的には、様態が急変したラージューのお父さんを体に縛り付けて、ランチョーがヒロインとバイクに三人乗りで走るシーンは、不謹慎だけど爆笑しちゃいました。

そして、驚くのは主演のアーミル・カーンです。
映画内ではちゃんと大学生に見える彼は、撮影時なんと44歳!

ちなみに、ファルハーン役のR・マダヴァンが39歳ラージュー役のシャルマン・ジョーシーも30歳だったそうです。

アーミル・カーンは撮影期間中、肌をフレッシュに保つため1日4リットルの水を飲んでこの役に望んだそうで、見事な役者根性に舌を巻きます。

その甲斐あってか、学生時代の彼らと10年後の彼らはまるで別人みたいなんですよね。最初CGか特殊メイクで老けさせてるのかと思ったくらいです。

そんなこんなでストーリーは進み、途中色々ありながらも最後には全て解決し、めでたしめでたしです。
正直、ストーリー展開は悪く言えばご都合主義的ではあるものの、序盤のシーンとまったく同じセリフが最後の方でシチュエーションを変えながら、韻を踏んで使われる観せ方は、実に気持ちがいいです。(伏線とは別物)

上記の通りベタなストーリー展開なので「多分こうなっていくんだろうなー」と、概ねコッチが思った通りに進んでいくんですが、それってつまりコッチの希望通りに進んでいくという事でもあるので、全体的なリズムの良さと相まって、ストーリー上のカタルシスもちゃんともたらしてくれますしね。

本編171分と長尺な作品ですが、それだけの時間をかけるだけの価値は十分にある傑作です。
興味のある方は是非!!!

 

*1 『ボリウッド映画』とは、インド・ムンバイの映画産業全般につけられた俗称です。ムンバイの旧称ボンベイの『ボ』とハリウッドを掛け合わせた造語で、インド映画全般を指しています。

 

 

 

▼この記事を書いたマハラジャ▼

 

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