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日刊オレラ

極上のひまつぶせるマガジン!

【映画】人工知能に『魂』はあるのか!? 「チャッピー」(2015) 感想

映画 映画-レビュー




ぷらすです。
今回ご紹介するのは、今年日本上映された『チャッピー』です。
『第9地区』『エリジウム』で世界を驚かせたニール・プロムガンプが贈る哲学的?
SF映画です!

http://image.eiga.k-img.com/images/movie/81798/poster2.jpg?1424400418
画像出典元URL:http://eiga.com/

 

概要

本作は2004年にプロムガンプ監督が制作した短編映画『Tetra Vaal』の長編リメイク映画。
凶悪化する犯罪者に立ち向かうべく、大量生産されたロボット警察官が街の治安を守る近未来を描いている。
人工知能を搭載したロボット チャッピーの声とモーションキャプチャーを演じているのは『第9地区』で主演したシャールト・コプリー。
他に、ヒュージャックマン・シガニー・
ウィーバーなどハリウッドスターも出演している。

 

 

 

あらすじ

近未来のヨハネスブルグが本作の舞台。
凶悪化する犯罪から街と市民、警察官の命を守るため、南アフリカ政府は大手兵器メイカーと手を組み、ロボット警察官を配備していた。

そのロボット警官の生みの親、ディオン·ウィルソン(デーヴ・パテール)は密かに人工知能を研究し、ついに感情を持ち、意見を表す事の出来る、人間の知性を模倣した新たな人工知能ソフトウェアの開発に成功。上司に試作実験を申し出るが却下されてしまう。

諦めきれないディオンは、廃棄処分のロボットをこっそり持ち出し、ソフトウェアをインストールしようとするのだが……。

 

感想

ニール・プロムガンプといえば『第9地区』で南アフリカの難民問題を『宇宙人』に置き換え、続く『エリジウム』では貧富の差の拡大をより誇張したデストピアとして描いてきたわけですが、そんな彼が今回取り上げたのは、『教育問題』と『命』です。

本作は、人工知能を搭載したロボット、チャッピーというキャラクターを通して、

① 子供は教育(環境)次第で善にも悪にもなる。
② 命は『記憶』か『意識』か『魂』か。

という二つの哲学的とも言えるテーマに挑んでいると思います。

ほぼ人間と同じように『学習』することで意思を持ち、物事を判断するようになる人工知能搭載のロボット チャッピーは、人工知能(AI)のソフトウェアがインストールされた時点では赤ん坊と一緒で、周りの人間とコミュニケーションを取ることで学習し、意識を持つようになります。

チャッピーのAIを開発したディオンは、テストのために廃棄予定のロボットにAIをインストールし実験しようとするんですが、その帰り道でギャングに襲われてロボットを奪われるわけですね。(正確には路上で拉致され、強制的にロボットにAIをインストールさせられ、ロボットを取り上げられてしまう)

で、起動はしたものの赤ん坊同然のロボット チャッピー(名付け親はギャングのヨーランディー)は、
DQNなギャングに育てられた結果、立派なDQNに成長しちゃうわけです。

そうして自意識に目覚めたチャッピーは、育ての父のギャング ニンジャ(ニンジャ)にスラムで生きるたくましさを、育ての母ヨーランディー(ヨ=ランディー・ヴィッサー)に優しさを、生みの父ディオンに倫理を教えられます。

ニンジャはチャッピーを強盗の道具として使いたいけれど、ディオンに倫理を教えられたチャッピーは犯罪を拒否。そこでニンジャはチャッピーのバッテリー(=命)があと数日しかもたないことを伝え、新しい体(=命)を買うには強盗するしかないと吹き込んで、犯罪に加担させます。

で、そこからすったもんだあって、賛否両論の驚愕のラストに繋がっていくわけですが、そこは実際に観て頂ければと思います。

で、このチャッピーを育てたDQNカップルは、ダイ・アントワードというラップグループの二人組で、役名もほぼ芸名そのままなんですが、この二人が本作の中で実にいい味を出してるんですねー。

ニンジャの方は、いかにもスラム育ちのギャング(のチンピラ)っていう柄の悪さが出てるし、ヨーランディーの方は、基本優しいけどちょっと頭が足りてない感じが見事にハマってます。(芝居なのか地なのかは分かりませんが)

さらに、本作のそこかしこに、監督が日本のアニメカルチャーを愛してることが伝わるアイコンが散りばめられてます。

チャッピーの基本的なデザインは、士郎正宗さんの漫画『アップルシード』のブリアレオス・ヘカトンケイレスだし、全体のストーリーの流れも日本のアニメ、特に攻殻機動隊を彷彿とさせる感じがしました。

あと、ディオンを目の敵にしてるヴィンセント・ムーア(ヒュー・ジャックマン)が作ったロボ『ムース』は、あからさまに『ロボコップ』のアレだったり、ディオンの上司がシガニーウィーバーだったり(プロムガンプは『エイリアン5』の脚本を担当するらしい)映画全体の根っこは『フランケンシュタイン』だったりするところからも、ニール・プロムガンプ監督のボンクラオタクっぷりが窺えますw

ネットの情報によると、本作ではゴアシーンが一部カットされてるらしく(見れば一目瞭然)、配給元のソニーピクチャーズが炎上したなんて残念な話も聞こえてきたり、作品の出来やオチについて賛否両論あるようですし、確かに僕もテーマの掘り下げ方やオチについては「アレでいいのか!?」という思いもあったりしますが、個人的にはかなり楽しめる娯楽作品だったと思いますよ。

興味のある方は是非!!

 

▼この記事を書いたニンジャ▼

 

 

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