ぷらすです。
今日、ご紹介するのは昨年日本で公開された「ミュータント・タートルズ」ですよー。
カワバンガ!
画像出典:http://eiga.com/
概要
1984年、コミック・コンベンションで、原作者ケヴィン・イーストマンとピーター・レアードの二人が「カメが忍者だったら面白くね?」(意訳)とノリで描き、ミラージュ・スタジオの名義で3000部だけ印刷された白黒同人誌『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』が本作の始まりでした。
その後、1987年~映画版も含めて7本のアニメ化、97年のTVドラマ化、1990~93年の実写劇場版3部作とヒットし、アメリカでは長く愛されるヒーローチームとなったようです。
日本でも、TVアニメや映画で知ってる世代の人も多いはず。
そして、昨年マイケル・ベイ率いるプラチナム・デューンズ製作、『テキサス・チェーンソー ビギニング』や『タイタンの逆襲』のジョナサン・リーベスマン監督でリブートされたのが本作です。
あらすじ
学校で4年間ジャーナリズムを学んだが、チャンネル6では街角トピックのようなニュースのレポーターしかさせてもらえないエイプリル・オニール(ミーガン・フォックス )。
そんなある日、彼女はニューヨーク市の港で犯罪シンジケート「フット団」の構成員達が強盗を働く現場と、突如現れた「正義の味方」がこれを阻止するところを目撃。
彼女はこのスクープを上司(ウーピー・ゴールドバーグ)にその事を報告するも証拠がないので信じてもらえない。
後日、今度はエイプリールは地下鉄客をフット団が襲撃する場面に遭遇。
そこに、またも現れた「正義の味方」を追った彼女は、意外な事実を知る。
感想
まず「ミュータント・タートルズ」が日本でアニメ放映されてた頃、僕はすでに大人だったので、(名前は知ってたんですが)観たことはなく、なので本作が「ミュータントタートルズ」初体験でした。
製作のマイケル・ベイと言えば、みんなが大好きなヒーローたちを次々と中二設定にすることでお馴染みですが、本作でも主人公のタートルズの4人や、4人の父親代わりで師匠のネズミ、スプリンター (ダニー・ウッドバー/声:トニー・シャルーブ)を最新のCG技術を駆使して、ちょっと引くくらいリアルな姿に。(それがマイケル・ベイの意向なのかジョナサン・リーベスマン監督の意向かはわかりませんが)
とは言え、突然変異したカメが忍者になってニューヨークを救うという、というバカみたいな設定(褒め言葉)の前には、さすがに手の入れようがなかったのか、リアル路線はキャラクターのビジュアルだけ。
全体的にはコミカルなヒーロームービーになっています。
タートルズたちの動きは、スタントマンたちが実際に演じた動きをモーションキャプチャーで取り込んでCG加工されているので、非常にスムーズでスピード感もあったし、忍者を意識しているのか分かりませんが、高い所からの着地やアクションの後のポーズもケレン味があって良かったです。
小学校5年生男子が「カッコイイ!!」と目を輝かせる感じのカッコ良さでした。
4人もイメージカラーの覆面で色分けされ、それぞれお調子者、秀才、真面目、ツンデレと原作に沿った性格分けがされてるので、「ミュータント・タートルズ」初体験の僕のような人間でも、わりとすんなりキャラクターを見分けやすかったです。
ちなみに敵の総大将、シュレッダー (トオル・マサムネ)の鎧姿や、手甲? 部分からウルヴァリンみたいに何本も刀が出てくるのもパンチが効いてて中々カッコ良かった。(なんならコッチのほうがヒーローっぽいw)
あと良かったのは4人のチーム感です。彼らは常に一緒で、例えばアクションの最中でも互いに軽口を叩きあったり、ボケたり、ツッコんだり。
そんな4人それぞれのキャラクターにあった会話の応酬の積み重ねで、彼らタートルズや師匠のスプリンターとの絆みたいなものが見えてくるんですね。
特に僕が好きだったのはラストの方で、シュレッダーの企みを止める為に、ビルの屋上にエレベーターで上がっていくんですが、そこで一人がラップを始めて、次第に全員がノリノリになっていくシーン。
で、エレベーターが開くとみんなでワーッと飛び出していくトコロは凄く良かったです。
ギャグシーンとしても面白いんですけど、それまで続いていた激しいアクションシーンを、ここで一回飲み込むことの出来る「間」にもなってるんですね。
その手前の雪山のアクションシーンも、複雑な構成のわりには見やすい作りになっててカタルシスも味わえました。
難を言うなら少々、いや、かなりストーリーの流れは雑だなーと感じました。
本作のストーリー構成はかなりシンプルで一本径なハズなのに、途中で「え?」「なんで?」と戸惑う部分が結構多くて、それが全体のノイズになってしまってるなーと。
このあたりのストーリー的なノイズが整理されれば、映画全体の気持ち良さをグッと上げてくれそうな気がしただけにちょっと残念でした。
とは言え、面白さやバカっぽさの水準は十分高くて見応えもあるし、どうやら三部作の構想になっている(少なくとも第二弾は既に決まっている)らしいので、興味のある方は是非、カワバンガ!してください。
ではでは。
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